キュレーター/アクセシビリティ研究/社会福祉士。「障害は世界を捉え直す視点」をテーマに、カテゴリーにとらわれないプロジェクトを通して、社会の当たり前やルールに疑問を投げかける活動を行う。また、人が物事や体験にアクセスするときの身体や感覚の多様なあり方を共有する場をつくることを通して、アクセシビリティの可能性を探っている。
Projects
クリーム色の背景に、ピンクと青のシンプルな線で描かれた二人の人物が向かい合っています。人物は簡略化され、輪郭のみで表現され、座っているように見えます。 線は動きを感じさせ、全体的には抽象的でミニマルな印象です。タイトルは「誰のためのアクセシビリティ?」です。

白い背景に緑色のテキストが表示されています。 大きく「ガイドライン ver1.1 を公開しました!」と書かれ、その下に日付「08/08/2025」が記載されています。 上部には、arts accessibility lab の活動内容が小さく書かれています。シンプルで告知らしい雰囲気です。

「音で観るダンス」は、視覚障害の有無に関わらず多様な人々がダンスを異なる感覚で体験できるよう、音声ガイドを用いた新たな鑑賞方法を探るプロジェクトである。音声描写は視覚情報を音に置き換える手法であり、これをダンスという身体表現に適用することで、多様なイメージや体験を共有する可能性を広げた。2017年から2019年にかけてKAAT神奈川芸術劇場と共に、ワークショップや研究会を通じて音声描写とダンスの関係を探究。上演用に複数のガイドを開発し、観客はそれらを選び聴きながらダンスを鑑賞する形式で発表を行った。音だけでなく、その場に身を置くことで伝わる体感や触感からもイメージを構築し、ダンスを多角的に再構築する場となった。2022年には城崎国際アートセンターおよび京都芸術センターにて、康本雅子・鈴木美奈子によるデュオ作品に五所純子のテキストと荒木優光のサウンドを重ねる上演とトークを実施。上演後には観客と共にダンスから受け取ったイメージを共有する場を設け、視覚の有無を超えて多様な鑑賞のあり方を共に創出することも、このプロジェクトの大きな特徴である。 2017〜2019年 ダンス出演:捩子ぴじん 音楽:星野大輔(サウンドウィーズ) 企画・ディレクション:田中みゆき 企画制作・主催:KAAT神奈川芸術劇場 2021年 振付・出演:康本雅子 出演:鈴木美奈子 サウンド:荒木優光 テキスト:五所純子 朗読:中間アヤカ サウンドテクニカル:甲田 徹 制作:奥野将徳 企画・プロデュース:田中みゆき 主催・製作:城崎国際アートセンター(豊岡市) 2022年 主催:ペーハー / 康本雅子 / 田中みゆき 共催:京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会) 助成:公益財団法人セゾン文化財団、芸術文化振興基金 製作:城崎国際アートセンター(豊岡市) 協力:アトリエみつしま

明るい空間にある円卓にヘッドホンが複数掛けられています。「AUDIO GAME CENTER」のピンク色のネオンサインが目を引きます。黄色いテーブルとサインの背景の薄いピンク、ヘッドホンの黒のコントラストが鮮やかで、ポップな雰囲気です。遊び心と創造性を刺激するゲームセンターのようです。

白い壁のギャラリー空間。中央に、空中を漂う長い白いリボン状のものが、波打つように展示されています。リボンには、水彩画のような抽象的な模様や、食卓風景のミニチュアが描かれています。壁には、青やグレーの抽象画が数点飾られています。全体的な色彩は控えめで、静かで落ち着いた雰囲気です。スポットライトの照明で、リボンの影が床に映っています。
視覚情報を一切使わず、音だけで展開されるストーリーテリング型ホラーゲームである。プレイヤーは、かつて友人だった女性の幽霊に導かれながら、暗闇の中を進み、記憶の断片をたどっていく。 ソニーの360°立体音響技術によって構築された空間では、音の方向や距離、質感が精緻に表現され、視覚に頼らずとも空間を感じ取れる没入感が得られる。プレイヤーは、響きや位置などの音の手がかりに近づき、それを選択することでストーリーが分岐する。選んだ答えによって物語の展開や結末が変化し、異なる体験が生まれる。 探索の過程で、幽霊の存在理由や背景が徐々に明らかになり、物語の核心に迫っていく体験を得ることができる作品である。 声:祷キララ ゲームデザイン・テキスト:藤原佳奈 ゲームデザイン・コンセプト:田中みゆき 音楽:角銅真実 録音・ミックス:大城真 技術開発:赤川智洋(株式会社A-KAK)、筧康明 立体音響制作技術協力:ソニーPCL株式会社 演奏: コントラバス、バイオリン 千葉広樹 チェロ 巌裕美子 サックス、クラリネット 竹内理恵 パーカッション 秋生智之 パーカッション 法螺貝 角銅真実 アコーディオン 中村大史

青色の壁の展示室に、数人が小さなステージ状の空間に立っています。ステージは明るい床で、周囲は緑色のカーペット敷き。壁には大きな円形のスクリーンがあり、手が映し出され「はい me」「いいえ not me」の文字が見えます。薄暗い照明で落ち着いた雰囲気です。床には「not me」の影が落ちています。

水色の太い柱の根元に、ミニチュアの屋台があります。赤い暖簾と小さな青いベンチ、ラーメンの幟旗が立っています。背景はぼやけた街並みで、赤と白を基調とした飲食店が見えます。全体的に少しノスタルジックで可愛らしい雰囲気です。

サングラスをかけた男性が、暗い室内でジンバルに装着されたカメラを構えています。明るい照明がカメラに照射され、ぼやけた球体が空中を漂っています。男性は黒っぽいジャケットを着ており、全体的な雰囲気は暗く、映画の撮影現場のようです。

レトロな雰囲気の部屋で、3人の若者がマイクを持って歌っています。部屋にはキーボード、ドラム、ピアノなどの楽器があります。カーテンから柔らかな光が差し込み、セピア調の色合いでノスタルジックな印象です。彼らはハミングをしているようで、「うー」「あー」「わー」と重ねる声が聞こえてきそうです。

レトロな雰囲気の部屋で、3人の若者がマイクを持って歌っています。窓から柔らかな光が差し込み、セピア調の色合いで温かみのある印象です。中央の人は白いTシャツ、帽子姿。両端の人はそれぞれ青と黒の服を着ています。後ろにはキーボード、ピアノ、ドラムが見えます。彼らは声を重ねて歌っているようです。

「大いなる日常」は、生命と創造的表現の関係を探る展覧会である。動物の本能的な行動、日々の愛着や習慣による動き、人工的にプログラムされた行為など、異なる主体が見せる“真摯な”表現を等しく紹介した。創造的表現は特別な才能を持つ人だけのものではなく、意識や意図の有無に関わらずあらゆる生物が行う行為である。本展では、心理学者・斎藤環が述べる「アーティストとして訓練されていないアーティスト」の表現を取り上げ、多くが他者との関わりの中で生まれていることを示した。展示には、蜂の群れの働きで形作られた蜜蝋の花器(トーマス・リバティニー)、ミノムシが高級服の布片で作った殻(AKI INOMATA)、糸と布で構築された空間(吉本篤史)、長年触れ続けて変容した写真(杉浦篤)、人工知能による自動描画(yang02)、暗号化された日記(戸來貴規)、植物の生体電位を音に変換する装置(銅金裕司)など、人・動物・植物・機械といった多様な存在が関わり合う作品が並び、表現の意味や形を改めて問いかけた。 参加作家: AKI INOMATA / 杉浦篤 / 銅金裕司 / 戸來貴規 / やんツー / 吉本篤史 / トーマス・リバティニー 主催:アール・ブリュット魅力発信事業実行委員会

「視覚言語がつくる演劇のことば」は、手話や身体表現を「視覚言語」として演劇の中心に据え、ろう者と聴者がともにゼロから作品をつくるプロジェクトである。既存の台本に字幕や手話を後付けするのではなく、最初から表現の一部として組み込むことで、ろう者と聴者双方の感覚や文化が交わる演劇を目指してきた。2021年には藤原佳奈作『夢の男』を題材に、短編映像版とアフタートークをKAATのYouTubeで配信。2022年にはろう者が企画段階から参加し、俳優、映像監督、美術家など異なる背景を持つメンバーが対等に協働して作品を制作した。2023年にはKAAT大スタジオで試演会を実施。「身体をなくした男」をめぐる夢か現実かわからない世界を、ろう者と聴者それぞれの視覚言語で語り合う構成とし、多様な身体のあいだに浮かぶイメージを舞台上に立ち上げた。 2020年 テキスト・演出:藤原佳奈 出演:江副悟史 大石将弘 撮影・編集:渡辺俊介 手話通訳:小松智美 グラフィックデザイン:畑ユリエ 企画:田中みゆき 2021年 映像:今井ミカ 出演:今井彰人 大石将弘 美術:中村友美 照明:富山貴之 協力:數見陽子 岡本麻姫子 録音:大木洵人 整音:長尾憲一 手話通訳:蓮池通子 / 小松智美 / 山崎晋 / 新田彩子/ 立石聡子 / 村山春佳 / 武井誠 デザイン:畑ユリエ 企画:田中みゆき 2022年 出演:江副悟史 / 齋藤陽道 / 山本雅幸 共同演出:江副悟史 / 齋藤陽道 / 田中みゆき / 藤原佳奈 / 山本雅幸 舞台監督:岩谷ちなつ 照明:富山貴之 手話通訳:小松智美 田村 梢 保科隼希 デザイン:畑ユリエ 記録映像:須藤崇規 西村明也 企画:田中みゆき 制作:澤藤 歩 山本 結
「オールライトファッションショー」は、老いや障害などさまざまな背景を持つ人々が、自分らしいスタイルで登場するファッションショーである。岡山県の参加者5人(障害のある人、杖を使う人、車椅子の人、高齢の人など)がモデルとなり、デザイナーPOTTOとデニム・ワークウエアメーカーのジョンブル、靴メーカーの岡本製甲が、それぞれのための衣装や靴を制作した。音楽はボイスパフォーマーAFRAが担当し、「からだ」に宿る個性や言葉に耳を澄ますショーとなった。 会場は暗い体育館で、LED照明に浮かび上がるモデルたちが観客の周囲を歩く。観客は手にしたハンドライトで自由にモデルを照らし出し、演出に参加する形式となっていた。 演出では、参加者の得意なことや日常の個性が活かされた。自作の詩を朗読する人、ジャニーズの歌と振付を披露する人、iPadで自らのメッセージを発信する人、好きな音楽スタイルを衣装で表現する人など、それぞれが「好きなこと」を軸にショーをつくりあげた。これにより、従来のファッションショーや演劇、ライブの枠に収まらない、独自の空間が生まれている。 演出:野上絹代 音楽:AFRA 衣裳デザイン・スタイリング:POTTO 衣裳制作:ジョンブル シューズ制作:岡本製甲 ヘアメイク:atelier enrubanne 照明:高原文江 音響:サウンドスケッチ 舞台監督:イトウユウヤ 宣伝美術:いすたえこ 撮影:加藤晋平 記録映像:西野正将 企画・トータルディレクション:田中みゆき 企画制作・プロデュース:金森香(NPO法人ドリフターズ・インターナショナル) 主催:一般社団法人ひばりエンタテイメント、NPO法人ドリフターズ・インターナショナル

パフォーマンスシリーズ「RAW」は、展示に収まらない「生の表現」を生み出すために、アーティスト同士や観客の反応を取り入れ、場に応じて形を変えるサイトスペシフィックな企画である。2021年に渋谷公園通りギャラリーにてその第1弾として実施したのが、RAW01「新人Hソケリッサ!× あっこゴリラ」 である。 この作品では、路上生活の経験をダンスとして身体で提示する 新人Hソケリッサ!と、ラッパー/フェミニストとして差別に声をあげてきた あっこゴリラが初共演した。ソケリッサの身を削るような踊りと、あっこゴリラによる訴えかけるラップが衝突し、やがて境界を越えて融合する演出である。規制や社会の枠が人を隔てようとすることに対抗し、身体と声が交差する場そのものが抵抗と交感を醸し出したパフォーマンスであった。リアルな身体がぶつかり合う緊張感が、映像を通じて迫ってくるような映像作品としても記録されている。 出演: 新人Hソケリッサ!(アオキ 裕キ/伊藤 春夫/西 篤近/平川 収一郎/山下 幸治/渡邉 芳治) あっこゴリラ ドラム:GOTO 映像監督:玉田伸太郎 写真:荻原楽太郎 主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー

白い壁の広いスタジオで、数人が楽器を演奏したり撮影したりしています。中央には、青と白のボーダーシャツを着た男性が赤い棒を振っています。女性が太鼓を叩き、別の男性はマイクを手にしています。周りにはタブレットが設置され、楽器演奏の様子が映っています。明るい照明で、活気のある雰囲気です。

水色の背景に緑色の本の表紙が描かれています。タイトルは「ルール?本 創造的に生きるためのデザイン」で、著者は菅俊一、田中みゆき、水野祐の3名です。表紙中央には、左からオレンジ、黄色、青の3つの円が並んでおり、シンプルでモダンな印象です。全体的には明るく爽やかな雰囲気です。出版社はフィルムアート社です。

男女二人が横断歩道で信号待ちをしています。男性は白杖を持ち、女性は隣に立っています。背景にはレンガ色の建物と緑の植え込み、木が見えます。信号は赤です。色は全体的に落ち着いたトーンで、穏やかな雰囲気です。日常の一コマを切り取ったような印象です。

暗い展示室に複数の人が点在しています。床は黒く、白い線で道路のように区切られ、「MAIN STREET」「DON'T WALK IN」などの文字が見えます。壁には白いグリッドや文字が投影され、木製の小屋やベンチ、階段などの展示物も配置されています。全体的に静かで少し不思議な雰囲気です。人々は展示物を見たり、操作したりしています。照明は控えめで、展示物や投影された光が空間を照らしています。
四人が大きな黒いマットの上に立っています。マットは鮮やかなピンクの縁取りがあり、赤茶色のタイル張りの床の上に置かれています。人物はベージュやグレーのパーカーとフードを被り、足元はミントグリーンや青色のソックスを履いています。中央の人物はサングラスをかけ、小型機器を持っています。雰囲気は静かで、集中しているように見えます。
